2025年02月08日
人生を語るということ〜聞き書きの魅力〜
高知県内の介護施設と聞き書きを通じたご縁をがあり、デイサービスの利用者さんのお話をオンラインで聴かせていただいています。1回が30分と短い時間ではありますが、自分より少しばかり年上の方のお話には、いつも「あぁ、そうなんですね」と発見あり、納得ありの連続です。素敵なお話の具体は、残念ながら守秘義務上できませんが、それは私の宝物になっています。
『ききがきすと』としての聞き書きも高齢者の方が多く、3時間足らずのお話の中に語り手の人生がぎゅっと詰まっている、そんな実感があります。一方で、デイの利用者さんのお話は、時間が短く、私からの問いかけも全く違うので、遠い日の記憶のかけらを拾い上げて話してくださっているように感じます。その時になにを見てなにをしたのか、どう感じたのか考えたのか、一つひとつ拾い上げて話してくださる。言葉を探しながら私に伝えてくださる。私はそれを、紛れもない、その方の人生の一部であるとして、深く受け止めています。
人はそれぞれの物語を生きています。この広い世の中に私の物語を生きているのは私だけ。あなたの物語を生きているのは、あなただけです。当たり前のことですが、聞き書きを通して、その当たり前のことに大きな感動をもらいます。
聞き書きすることで、語り手は越し方を振り返り、やはり自分には大事なことだったと認識を深めることもあるし、小さな忘れ物を見つけることもあるかもしれません。聞き書きには、いろんな形があるし、あっていい。
今年も、素敵な語り手に出会い、聞き書きの様々な可能性を探りたいと願っています。
posted by ききがきすと at 15:53
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