2013年08月03日

ききがきすと活動の原点 〜生きている間、もっと母の話を聴きたかった〜

◆母の人生を親戚が教えてくれた

自分の親がどんな人生を送ってきたか。大筋では知っていても、面と向かって話を聞いたことのある人は少ないのではないでしょうか。私(ききがきすとリーダー:松本すみ子)もそうでした。

towazu.jpg私の両親は再婚です。二人の子を残して妻に病死された父は、親戚の紹介で、満州から引き揚げてきた母と再婚します。母は最初、満州に渡るという男性と結婚し、子供を二人生み、現地でそれなりに幸せに暮らしていました。そのうちに戦争が起き、夫は戦争に駆り出され、病死します。そうしているうちに、ソ連軍が進行し、逃げ回るうちに男の子は栄養失調で、女の子は引き揚げの船の中で亡くなってしまったそうです。

満州から引き揚げてきたこと、再婚だということはうすうす知っていました。しかし、それ以外のことはほとんど知りませんでした。母も自ら語ることはなかったからです。

そして、母はまもなく90歳という時に、乳がんになりました。医者からは余命3か月と言われました。そんな時、お見舞いにくる母の兄弟姉妹や親戚の人たちから、母が満州でどんなに苦労したかを聞かせてもらうことになったのです。そうだったんだ...。皆は、私のまったく知らない出来事をたくさん話してくれました。そういう話を聞くたびに、なぜ、元気なうちに、母の話を聞いてあげなかったのかと後悔の思いが込み上げてきました。母の気持ちをもっと汲みとってあげることはできなかったのかと。夫が亡くなった後の生活、逃げる時の状況、二人の子を亡くした時の気持ち。

◆後悔しないために

しかし、家族とは不思議なものです。一番身近にいながら、肝心な話はしていない。気恥しさもあり、家族に面と向かって話をすることは難しいのです。そういう家族がきっとたくさんいるはず。でも、聴けるときに聴いておかないと、もう遅いといこともあるのです。私のように。

私は文章を書くことも仕事にしていますので、聞き書きのような活動には以前から関心を持ってきました。ただ、それほど熱心ではなかった。母の死と、その人生をより深く知ることで、この活動を本格的に始めようと思いました。仕事の合間の活動でもあり、まだまだ小さな活動ですが、理解してくださる仲間も少しずつ増てきました。この活動は末永く続けていきたいと思っています。

母の人生は、私は直接聴くことはできませんでしたが、母が問わず語りに病床で話した内容を、姉が録音しており、それをまとめたものは私の「ききがきすと」としての(実際は聞き書きではありませんが)第一号作品です。こちらにありますので、読んでみてください。

「ききがきすと」活動の対象は、母のような高齢者だけでなく、日本をここまで成長させた団塊世代などのリタイア組の話も積極的にまとめていきます。人は生きていく過程で多くのこと経験し、学びます。それは日本の宝、後世の人たちにとって、かけがえのない宝だと思うのです。また、東日本大震災の被災地を訪問し、被災者の方々のお話をうかがって、まとめる活動もしています。

◆ききがきすと作品一覧 → http://kikigakist.ryoma21.jp/category/6933386-1.html
◆聴き書きのお申し込み → http://kikigakist.ryoma21.jp/category/6951596-1.html
◆ききがきすと養成講座 → http://kikigakist.ryoma21.jp/article/371124421.html

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