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2017年01月01日

私流・旅の楽しみ方

     語り人:松本すみこさん

思い立ったら、ひとり旅


kim1.jpg 私は旅行が好きなのです。だいたい毎月1回は国内というか近場ですけど、どこかに出かけます。1日ツアーに参加するとか、あるいは「あっ、小田原行きたいなと」思ったら、電車に乗って行く時間を作ります。


そして、年に1回は海外旅行に行くというのを、目標というか、年間のスケジュールとしています。そのために、一所懸命お金を貯めるという感じですかね。


海外は、友達と行くのが多いですが、国内は日程が合わなかったりするので、一人で行くことが多いです。たとえば、友達とメールとか電話で話しても、その日は合わないこともあるし、面倒くさいから、もういいやと思ったりするので。


たまに温泉に行きたいねと、一緒に行くこともありますが、国内だと北海道から沖縄まで、ほとんど1人で行きます。どっちかと言うと、足のむくまま、気のむくままですかね。


初めていくところはガイドブック頼り


 大きな都市なんかだと、バス会社がやっている「名所めぐり」などの半日か1日のバスツアーが5000円くらいで出ていたりします。初めて行った町は、それでひと通りわかるじゃないですか。最初に行く町は、謙虚に基本のガイドブックにちゃんと添って、しっかりまわります。次に行った時は、あそこは別にもういいかなとか、今度こういう所に行ってみようかと決めますね。


出張もわりとあります。今度も広島の方に行きますが、その帰り、どこに寄ろうかな、ついでに、あっちこっちへ行こうかなと。せっかく広島まで行くんだから、下関とか九州も近いなと思うと、行っちゃたりします。


うちのNPOの「くうかい」(まち歩き・食べ歩きのサークル)も同じですが、とにかく歩いて、その町を知って、美味しいものを食べます。最初は、その町の名物だと言われるものを食べます。その次は、いろいろ探しますけど。2回目くらいになったら、だいたいの場所が分かるので、その時はもう自分の足で歩きます。


バスや電車の時刻表も自分で調べます。今はスマホで、いくらでも調べられるじゃないですか。ここからここまでは車で何分。で、何分に乗れば着くから、ここに何分いて、帰ってくればいいかなと。出張で行った時は、仕事が終ってからホテルの部屋で、翌日の予定をスマホで調べて行く。そんな感じです。


たとえば、裏通りを歩いて、道に迷ったとするでしょ。地図を見て行ってもおかしいな、変だな、間違えたかなと。それがまた、おもしろいですね。そういうことが、旅の醍醐味というのではないですか。そこの町の人になったみたいです。


海外でロングスティしてみたい


 実は、海外も国内と同じように旅がしたいのです。私は、ハワイとニューヨーク、パリは1人でも平気かもです。ハワイは日系人も多いし、日本語も通じたりするから、1人で歩いても全く平気ですね。CDを買いに行ったりね。


危ないところはもちろんあるので、そういうところは事前に調べて、寄らないようにします。ニューヨークは、だいたいどんなところが危ないか、危なくないか分かります。美術館やジャズのライブハウス巡りをしてみましたけど、意外と大丈夫でした。


でも、ロスはちょっと恐くて、できないなと思いました。海外の町でも、できたら、行った時にウロチョロしたいのだけど、場所によってはちょっと不安ですね。


これからは、どこか1か所、パリならパリ、ロンドンならロンドンのリーズナブルなホテルなどに泊まって、その町の人みたいに歩きまわるのをやりたいなと思います。宿泊先はエアビーアンドビーでもいいのですけど、今、流行ってますよね、自分の家の一室を貸すという仕組み。


日本をじっくり、すみずみまで


日本も、九州から北海道まで行きました。友達なんかには「松本さんは、日本で行っていないところはないでしょ」と言われるのですが、そんなことはありませんよ。たとえば、広島県には行ったところがあるけれども、広島市以外のところはほとんど行ったことがないとか。そのような場所や町はいくらでもあります。


私の田舎は宮城県です。仙台は知っているけど、他の町はあまり知らなかったりします。だから、行ったところがないとはいえません。


出張で、例えば、また名古屋か、なんで何回も名古屋ばっかりなんだろうと思うんだけども、この間はあそこで、「ひつまぶし」を食べたから、今度は足をのばして、高山の方まで行っちゃってもいいじゃない、などと考えると、同じ場所の出張でも楽しくなります。


1人旅の寂しさも醍醐味


kim2.jpg 1人旅は寂しい時もありますよ。でも、寂しいのも旅の醍醐味なのです。寂しくなければ旅ではない。人間というものは、本質的に寂しいものなのです。お友達と、ワーワーいいながら行くのも楽しいでしょうけど、それは別に、旅に行かなくてもできるじゃないですか。名所旧跡を見て、昔の人はこうだったのだなと、1人で考えたりすることが、私の旅なのです。


たとえば、小田原城を見に行って、その時に友達なんかいたら、ただ、すごいわねーと、言って終わりになったりします。少しはこうなのかしら、と考えたりはするけど、それより深くならなかったりするでしょ。でも1人だと、じっくりと考えて、なるほどね、なんて思うこともあるわけです。


たまに、道に迷ったりして、困ったなと思ったりしますけど、日本である限り、日本語通じます。日本人は、親切だし、「道が分からないんですけど」と尋ねると、女の人なんかは一所懸命説明してくれます。


旅先でご飯を1人で食べていて、寂しいなと思ったら、あー、こういう寂しさもありだな、人間とはそうものなんだろうな、と考えたりしますね。そして、1人居酒屋にいるときに、まわりには大勢で楽しい人達がいるけど、1人で呑んでいるのも悪くないなと思ったりすると、人間が深くなれた気がします。そういう意味でも、絶対に1人旅はするべきです。


慣れていない人は、近場からの1人旅をおすすめします。時々、1人になって自分のこと、家族のこと、もっと大きく言えば日本のこと、そして、日本と海外との関係や歴史などを考える機会にもなりますからね。


たとえば、函館に行き、実は、ここはフランスの人たちが住んでいた所なのです、と聞いて、そこからいろんなことを考えたりするのが楽しい。


ただ連れて行かれるだけだと、そういうことを知らなかったり、考えなかったりします。車に乗って食べて、また車に乗ってね。でも1人だと、食べ物も自分で選ぶでしょ。何を食べよかと、一所懸命見て、何か変わった物ないかとね。


老舗のおそば屋さんがあって、歴史的な説明書きがあったりすると、「そういうことか、なるほどね。このおそばも、そのようにして、できたのか」と思うのが、重要なところなのね。


たまには、友達とバスツアーで、楽しくおしゃべりしながら、それではここの見学は20分です、30分です、というのもいいのですけども、それはあまり記憶に残ってないです。友達と話したことは覚えているんですけど、なんでこの場所に行ったんだろう、何の由緒があったんだろうということは、あんまり覚えてないです。


ガイドさんの説明や資料を見るだけではなく、自分で調べて、ここに行ってみたいなと考えるのとは、思い入れが違うのです。


海外と日本とのかかわりを知りたい


海外旅行でも関心があるのは、その国の歴史です。大学で歴史を専攻しましたのでね。そして、人が好きです。


こういったら、怒られるかもしれないのですが、アフリカに動物を見に行くとかいうのは、あまり興味はありません。アフリカで象やキリン見て、だからそれがどういうこと?と思ってしまうんですね。東山動物園や上野動物園、北海道の旭山動物園にいるわけだから。なにもアフリカに行ってまで、キリンとか象を見るのはでなくて、アフリカの人たちがどのような人たちなのか、奴隷市場のような歴史はどういうものだったのか。そういうことを知るためなら行ってもいいです。


来年1月に、ポルトガルに行くんですよ。スペインには行ったことがあるので、今度はポルトガル行きたいと思っていました。スペインに「サンチィアゴ・デ・コンポスティーラ」という巡礼の道があります。日本のお遍路さんと同じで、向こうの人は一生のうちに一度は行きたいという巡礼の道です。そこに寄ってからポルトガルへ行くというツアーがあるのです。


仕事も忙しいのですが、8日日間の休みを取って。安いんですよ。10万円を切る金額なんですよ。すごいでしょ。思い切って、行くことにしました。ポルトガルでは、ファド(民族歌謡)も聞きたいと思っています。


ヨーロッパで行ったところといえば、イタリア、フランス、ドイツ、イギリス、チェコ、オーストリア、ハンガリーなど。そして、フィンランドには、オーロラを見に行きました。唯一、自然を見たくて行ったところですね。1回しか見られなかったのですが、見られなかった人もいますからね。帰りにロシアのサントクペテルブルグにも寄りました。モスクワは乗り換えに寄っただけなので、行ったとはいえません。


どの国にもいいところがある


kim3.jpg 勤めていた頃、営業の人達が成績を達成すると、ご褒美に海外旅行に招待するというプログラムがあったんです。私は、その事務局をやっていました。あまり料金の高いところや、日にちがかかるところは連れて行けないから、おもにアジアの各地、香港、マレーシア、台湾などと、毎年違うところへ、連れて行きました。


個人的にはタイ、インドネシア、バリ島も行ったし、カンボジアにも行きました。ビルマというか、今のミャンマーは治安がまだ良くなくて、行っていません。中国とか韓国とかは行っています。


1番印象に残った国というのは難しいですね。その国なりに良い所があるわけですよ。たとえば、暑いけれど、ベトナムでいいなぁと思うのは、アオザイの女性がきれいだったり、フォーが美味しかっったり、自転車の人力車みたいなのに乗って楽しかったり。


ベトコンが、ここで戦ったという地下道に行ったりすると、ベトナムの人ってすごかったなと思ったりします。


ヨーロッパの洗練されたパリのシャンゼリゼを歩けば、これはこれで、すばらしいなと思うし、行った先々でその時が1番です。だから、もう2度と行きたくないと思うのは、そんなにないかな。今の社会情勢では、韓国と中国には行きたくありませんけど。時期が来たら、また行ってみたいなという場所はありますね。


行きたいと思った時に行くのが良い、そう思います。私は旅行のライターをやってもよかったかもしれないですね。ただ、動き回るには、特に海外は、お金が必要ですね。


家にだけ、日本にだけいてもつまんないな。いろんなところに行って、いろいろなものを見て、いろいろ感じる。そういうことが、また自分の次の成長とか、仕事に生きてくると思うので、とにかくたくさんの体験をしたいですね。


写真を撮ることは、感性をみがきます


 カメラは、旅行と関連があります。写真を撮るのも好きです。スマホのカメラがすごく良くなって、今は持って歩きませんけど、以前は小さなカメラをいつも持っていました。歩いていて、はっと感じるものがあると、それを、とりあえず写真にとって貯めておきます。


だから、パソコンの中には、花とか、景色とか写真のファイルがたくさんあります。「聴き書き」の冊子づくりにも写真が必要な時があるので、私はそれを使います。FacebookのようなSNSに投稿するときでも、イメージ写真として使います。文章だけだと、なんかつまんないですものね。やっぱり読んでもらう、目にふれてもらうには、写真があった方がいいではないかと思います。


ほとんど、自分は写っていません。1人旅ですから。たまに、私はここに来た、という証拠写真が欲しいなという時は、近くにいる人とか、私と同じようにカメラを抱えたりした人に、「すみません、写真をとっていただけませんか」という感じですね。「お撮りしましょうか」と逆にいうと、相手の方も「そうですね」と。それが楽しかったりします。感性をみがくということで、写真はいいと思います。


横丁歩くだけでも旅だ、というじゃないですか。単に歩いて横丁を曲がったって、ちっとも旅じゃないけど、そこで自分なりに感性をみがいてきれいだなとか、これ最近できたんだなとか、面白いなって思うことが、旅だと思うんです。


そう思って、忘れないように「こんな所に、こんなきれいな花が咲いているわ」と思った時に、パシャッと撮ります。あとからその写真見たときに、なんできれいだなと思ったんだろう、何かを感じたんだろう、もしかして、その前に何かあったのかもと思ったり。写真と旅とは関連付いていますね。


常にアンテナをはりめぐらせて


 kim4.jpg時間は作らないとね。やらなければいけないことは早く終わらせて、好きな方に持っていくというのが理想ですが、現実には、やりたくないなと先のばししてしまって、締切りだと必死になってやっています。


このところ、どこにも行ってないなと思ってテレビを見て、旅の情報をやっていたりすると、そこに行ってみようと思いますね。それが、アンテナを張るということではないかと思うのです。


食べ物も同じです。新しいお店ができたとか、新しい商品ができたらしいけれど、すぐに行くと、混んでいるからしばらくして、行ってみようと考えたりしたら、スマホにお店の名前を入れておきます。で、仕事に行って、空き時間ができた時にどうしようかなと思った時に、それを見て、この辺りに何とかいう美術館があるらしい、1時間あれば行けるかなと、行ったりしてね。


空き時間は、結構もったいないですね。お客さんとの面談が意外と早く終わった時とか、あるいは、急に電話が入って「ごめんなさい、今日の会議は延期にさせてください」とか、ぽかっと2時間くらい空いたりすることがあるんです。そんな時は、あそこに行ってみようとか、あれをちょっと食べたい、今行くとちょうど良いじゃないかと、そんなこと考えます。私は、好奇心が強いということですね。


あとがき


松本すみ子さんは、国内外問わず、小さな路地裏までも旅と称して、ささいなことも見のがさず、気軽にひとりで旅を楽しんでいます。その行動力、そのバイタリティには、ただ驚かされました。歴史への探求心や、人とのふれあいを感じる旅。そのためには、常にさまざまな事柄に関心を持ち、新しい情報を取り入れています。


また、自分と向き合うことの大切さを知るために、ひとり旅の良さ、大切さを説いた言葉は、深く心に残りました。これからの、ますます活動的な旅ライフが楽しみです。


             ききがき担当:木村景子

posted by ききがきすと at 21:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ききがきすと作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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