5月14日に始まった「第2回ききがきすと養成講座」は、全6日のうち3日が終了しました。
その3日目、6月4日に開催された「実習」の報告です。
◆教室は「あいおい文庫」
この日の教室は、中央区の
高齢者複合施設「相生の里」の中にある「あいおい文庫」。たくさんの本が並んだ図書室で、誰でも入室して本を読むことができます。こうした高齢者施設に、図書室があるのはとても珍しいこと。本をこよなく愛する職員の方の発案で設置されたそうです。

「相生の里」自体が、隅田川に面した気持ちのいい場所に建っていますが、
「あいおい文庫」も対岸の街並みが望める見晴らし抜群な一角。
目の前はテラスになっていて、犬と散歩の人がそぞろ歩きをしていたり、パン屋さんがお店を広げていたり、そのパンを買った人が、ベンチでコーヒーブレイクをしていたり。
そんな教室で開催された実習は、「相生の里」に入居されている方々のお話をうかがうことでした。70代から90代の3人の方々のお話を3組に分かれてお聞きしたのです。
早速の実習で、さて、どんな様子かと心配しましたが、そこは人生経験の多い受講者たち。1時間後には、「ああ、楽しかった」、「すごい話が聞けた」と、満面の笑みで戻ってきました。さすがです!
残りの実習3日で、お聞きしたものを文章化し、パソコンで編集し、冊子に作り上げます。かなりハードなスケジュールとなっていますが、みなさん、めげずに楽しんでいる様子。どんな作品ができあがるか、とても楽しみです。
実習で入居者さんのお話を聞けることも、「相生さんの里」のご厚意で実現したこと。これほどいい実習はありません。「相生の里」さんには本当に感謝です。
◆「あいおい文庫」との出会い
「あいおい文庫」を知ったきっかけは、
アニカという出版社を経営している佃由美子さんからのメール。「あいおい文庫」という施設があり、本に関するイベントやセミナーを開催しているので、「ききがきすと養成講座」の教室として借りられるかもしれませんという内容でした。場所も中央区月島と近い。それなら、ぜひ、見学をさせていただきたいと訪問したのです。
担当の方も「ききがきすと」活動にとても興味を持ってくださり、「空いていれば、利用してもらっていいですよ」と言ってくださったのです。しかも、経験豊かな人生を送ってきた入居者の方々のお話をお聞きして、まとめさせていただけないかとお願いしたところ、これもOK。入居者の方々の記録として残すことも意味があると理解していただきました。
がんばって続けていれば、こうしたチャンスも来るのですね。本当に嬉しいことです。
次回の講習4日目は6月18日。会場はやはり「あいおい文庫」です。すがすがしく晴れることを期待しています。
また、ご報告しますね!